ヤクルトからドラフト指名された東北福祉大(仙台6大学)コンビが24日、仙台市内で仮契約した。最速150キロ左腕の2位山野太一投手(21=高川学園)は契約金7000万円、年俸1100万円、背番号「21」に決定。19年大学侍ジャパンの4位元山飛優遊撃手(21=佐久長聖)は契約金4000万円、年俸750万円でサイン。背番号は球団レジェンドの宮本慎也氏(日刊スポーツ評論家)引退後は空き番だった「6」を継承した。(金額は推定)。

ヤクルトの背番号「6」が来季、8年ぶりに復活する。元山が同じ大阪出身の遊撃手で、現役時に10度のゴールデングラブ賞を獲得した宮本氏超えをも強く意識した。高校以来で、遊撃手の代名詞ともいえる背番号を引き継ぐことになり、「ほしかった背番号。宮本さんの後継者と思われることはうれしくもあり残念なこと。自分の目標は世界一のショート。少しでも追いついて、自分の地位を確立したい」と夢は大きい。

永久欠番にも等しい偉大な背番号提示は、球団側の期待の表れだ。高校、大学と主将を務めており、リーダー性も高い。橿渕聡スカウトグループデスクは「センターライン強化のために固定が必要。リーダーシップも求められるポジションなので、守備の中心になってほしい」と期待した。

この日は仙台市内にある焼き肉の「叙々苑」で交渉。祝福のオリジナルプレートを贈られて、「活躍したら焼き肉食べ放題に。神宮球場に広告看板も出してほしい」とアピール。名前が刺しゅうされた球団オリジナルタオルを手に「狙っているのはグッズ収入です」と、「元山節」も絶好調だった。【佐々木雄高】

○…山野は「即戦力といっていただいたので新人王を目標にしたい」と、1年目からタイトル獲得を意気込んだ。仮契約に「見たこともない金額」と驚きの表情。「中学2年の妹に携帯電話を買ってほしいと言われた」という元山に対し、「バリアフリーにリフォームしたい」と祖父母孝行を宣言。背番号21には「1年でも長くプロ野球の選手をして自分の背番号にしたい」と活躍を誓った。