ロッテ土居豪人投手(20)がプロ3年目にして、いよいよ存在感を見せ始めた。8回に登板し、1イニングを無安打無失点。15球で3者凡退に抑えた。ここまで実戦7試合で7イニングを投げ、まだ1失点だ。

191センチの長身から速球を投げ下ろす素質が評価され、松山聖陵(愛媛)から18年ドラフト8位で入団。野手では藤原、山口らと同期になる。

1、2年目は2軍でも目立てなかった。「ずっとフォームがバラバラだったんですけど、今年から練習の意識を変えて、それでフォームが少しずつ安定してきて、まとまってきたのかなと思います」。直球はこの日、146キロをマーク。そこにフォークやカットボールを交える。フォークは不規則な落ち方をする“魔球”。7日の西武戦では外崎もこの球にビクッと反応し、中途半端な空振り三振を喫していた。

この日の試合後、通りかかった吉井投手コーチが「土居魔神」とつぶやいた。将来はセットアッパー、クローザー役として期待される。今季はまず中継ぎで結果を出したい。井口監督も「去年はちょっと荒れ球になってましたけど、今年はストライクゾーンに投げ切れていますし、変化球もゾーンの中で勝負できているので、そういう意味では頼もしい」と評価を高めている。

キャンプは1軍スタートし、あれよあれよの間に開幕も近づいてきた。「楽しいです。緊張とかより、もっと投げたい方が多いです」と笑う。やがてはダイマジン。まずは剛腕ドイマジンの地位を確立する。【金子真仁】