日本ハム浅間大基外野手が、逆転の決勝打を放った。試合終了直後、右手を突き上げ歓喜の瞬間に浸った。1点を追う8回2死一、三塁。メジャー帰りの平野のフォーク134キロを、逆方向に打ち込んだ。左翼線際で跳ねる2点適時二塁打。「(打席では)意外と冷静だった」と普段は雄たけびを上げる熱い男も、平常心で大仕事をやってのけた。

不遇のキャリアを過ごし、今年で7年目。自らに「レギュラー奪取」を課した。鮮烈なデビューを飾った1年目がピークにならないよう、結果が出始めても「もっともっと打ちまくりたい」と慢心はなかった。この日は15打席ぶり安打を含む4打数3安打2打点の活躍。ヒーローインタビューでは「もっと躍動したい」と貪欲に宣言した。

栗山監督のメモリアル勝利を呼び込む、価値ある一打になった。高卒ながら高いポテンシャルを買われ、ルーキーイヤーに1軍に抜てきされた。故障に苦しみ、戦列を離れても「いつも声を掛けてくださった」。不振が続いても、根気よく起用してくれた恩を今、少しずつ返そうとしている。「(監督通算勝利数を)更新できるように、また頑張ります」。待望のヒーローは、まだまだ勝利に飢えている。【田中彩友美】

▽日本ハム栗山監督(浅間の活躍に)「うまく打ったね。逆に言うと、最後のチャンス、点が入るならここなんだろうなと思った」

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