北海道のファンにとって、最も印象深い背番号「31」は05~09年の小谷野栄一(現オリックス野手総合兼打撃コーチ)ではないだろうか。10年に「5」へ変更し打点王を獲得、1億円プレーヤーになったが、パニック障害と戦いながら1軍定着を果たし、リーグ制覇、三塁手として初めてゴールデングラブ賞を獲得したのが「31」時代だった。試合前になると嘔吐(おうと)を繰り返していたというのは有名な話。つらい時期を乗り越え、勝負強い打撃で成功への道を歩き始めた「31」は特別な番号であり、FAで移籍したオリックスでは18年に引退するまで、この番号を背負った。

10年からはボビー・ケッペル、14年から岡大海(現ロッテ)、17年からは村田透が引き継いでいる。度重なる故障に苦しんだ岡、巨人で戦力外になった後に米球界を渡り歩き日本ハムへ入団した村田と、チームを支える苦労人が身につけているイメージが強い。