広島が痛恨のサヨナラ負けを喫し、3試合を残して2年連続(開催のない20年を除く)の交流戦最下位が決定した。DeNA(横浜時代を含む)に並ぶ12球団最多5度目の屈辱となった。佐々岡監督は「あと3試合、地元なんで必死にやるだけです。終盤に粘りを見せてくれたので、地元に帰ってまた」と懸命に前を向いた。

牙城が崩された。8-8の同点の9回に、守護神栗林良吏投手(24)が2死満塁からT-岡田に右前適時打を許し、登板23試合目でプロ初失点。デビューからの連続試合無失点記録は「22」でストップし、プロ初黒星を喫した。指揮官は「入りであれだけ真っすぐを引っ掛けているのが…ね。(腕が)横振りだったのか、違うバランスだったのか」と振り返り、「仕方がない。責められないし、切り替えてまた頑張ってほしい」とかばった。

打線は意地をみせた。4点を追う8回、1死から鈴木誠の8号ソロで3点差に。9回は1死二、三塁から菊池涼が左前適時打を放つと、2死二、三塁からは小園が右前への2点打を放ち、同点に追いついた。指揮官は「あの(鈴木誠の)1発もだし、9回もよく粘って追いついてくれた」と攻撃陣をたたえた。しかし、初回に3点の援護点を受けながら、3回途中8失点で降板した先発高橋昂については「大事なところでの(先頭の)四球からの2ランが…ね。リズムに乗れないのは、そういうところですね」と指摘した。

先発陣は交流戦全15試合でいまだに勝ち星なしと苦戦が続いている。オリックスには18、19年に続く3年連続の3タテを食らい9連敗となった。

借金は12まで膨らみ、セ・リーグでも今季初の単独最下位に沈んだ。悪い流れを断ち切るには勝つしかない。【古財稜明】

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