阪神青柳晃洋投手(27)が、東京オリンピック(五輪)で金メダル獲得後初のマウンドに上がった。ピンチの連続にも、118球の粘投で6回6安打2失点。1点のリードを守って降板し「球数も四球も多くなってしまいましたが、野手の方々に守ってもらい、なんとか粘り強く投げることができました」とコメントした。

初回は3者凡退と抜群の立ち上がりで、2、3回も危なげなく無失点。しかし2-0の4回、森と佐野の連打で1点を返された。なお1死満塁から柴田の二ゴロの間に三塁走者が生還し同点。さらにDeNAのリクエストにより二塁封殺がセーフ(記録は二失)に覆って、走者全員が残るピンチ。それでも青柳は表情を変えず、伊藤光を低め直球で右飛。最後は浜口を空振り三振に仕留め、最少失点で切り抜けた。

2日の東京五輪決勝トーナメント初戦、米国戦以来のマウンド。同戦では中継ぎで1回3失点と悔しい思いをし、中前打を許した米国代表オースティンともこの日再戦した。先頭の2回は中前打、4回は四球を与えたが、同点の5回1死一、二塁のピンチでは、きっちり投ゴロに打ち取り勝ち越しを許さなかった。

青柳はリーグ前半戦でチームトップの8勝を挙げ、防御率はリーグトップの1・79。7月12日DeNA戦(甲子園)以来の公式戦マウンドで頼もしい粘りの投球を見せた。