札幌ドーム経由で次世代の主砲になる。日本ハムのドラフト2位千葉学芸・有薗直輝内野手(18)が14日、同校で指名あいさつを受けた。高校通算70本塁打のスラッガー候補は、プロで本塁打王を獲得することが目標。そのために1年目は本拠地最終年となる札幌ドームでプロ1号、23年に北広島市内に開業するエスコンフィールド北海道では新球場1号を放って、大志を実現することを誓った。

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指名あいさつに緊張しながらも、有薗は大渕スカウト部長と担当の高橋スカウトに明確な目標をきっぱりと話した。「1年目からしっかりアピールして1日でも早く1軍でプレーできるよう、1日1日、意識を高く過ごします」。身長185センチ、体重97キロのがっちりとした体格で高校通算70本塁打。自身の特長は「バッティング」と即答し、目指すは「ホームラン王です」。ビッグタイトルを狙うための青写真も、しっかり描いていた。

有薗 1年目から、しっかり打てる準備をしたいです。(本拠地)球場が新しくなるというのは調べました。(北広島へ)球場が変わってしまうので(札幌ドームで)1本は打ちたい。そして、新球場で1号を打てる選手になりたいです。

近年、高卒新人野手が札幌ドームで本塁打を放ったのは13年大谷と18年清宮のみ。12球団の本拠地で屈指の広さを誇るだけに、高いハードルだが自分にプレッシャーをかけるように言いきった。そして、新球場での1号宣言。大渕スカウト部長が「左右にホームランを打てる」と評価したパワーと技術をさらに磨いて、キングへの道を1年目から切り開くつもりだ。

ライバルにも負けるつもりはない。楽天にドラフト1位で指名された昌平・吉野創士外野手(17)とはドラフト直後に「お互い頑張っていこうと」とエールを交換したという。ともに期待の長距離砲としてプロ入りし、同一リーグで戦う。「ホームランの数は負けたくない」。そんな負けん気も成長へのエネルギーに変え、1年目から勝負をかける。【木下大輔】