ド根性魂!! 広島ドラフト1位の黒原拓未投手(22=関学大)が新春インタビューに応じ、プロ1年目への抱負を述べた。

最速152キロ左腕の好きな言葉は「ド根性」で、モットーは妥協しないこと。現在取り組んでいる体力強化でも手抜きはしていない。広島では20年に森下、21年は栗林が新人王に輝いており、ドラフト1位投手による「3連覇」も期待させるルーキーだ。【聞き手=前山慎治】

-1位指名の心境

まさか1位で選ばれるとは思っていなかったです。順位に関係なく「広島に決まった」と思って単純に頑張ろうと。入って終わりじゃないんで、これから頑張っていこうと思いました。

-反響や変化は

(ドラフト)当日は連絡をいっぱいもらったんですけど、それ以降は特に…。たまに学校で声を掛けられたりですね。

-今はどんな練習を

寒い時期なので、走ったり下半身強化したりです。走ったら体幹も安定してくるので、どっちもできていいのでポール間などを走っていますね。ほぼ毎日(関学大に練習に)来てます。週に1回オフをつくって。

-どれくらい走る

10本くらいです。現役の時は(ポール間を)30秒で行って休憩が60秒などでしたが、ジャイアンツのYouTubeで戸郷選手が30-30(ラン30秒、休憩30秒)でやってるのを見て、やってみようと思って30-30でやってます。しんどいですね。

-長距離は好き

嫌いですね。体力がないので。それこそ根性です。今まで根性で何とかしてきました(笑い)。

-色紙にも「ド根性」と書いた

根性ですね。それくらいしかアピールポイントがないので。

-妥協しないことがモットー

もともと野球は下手なので、他の人より頑張らないといけないというのもあります。それと例えば、ポール間走は自分で走るので妥協もできます。でも同じメニューをやるのに、やれるだけやらないともったいないじゃないですか。せっかくやったのに。そういうのがすごく気になる。できることをしないのが嫌いで、そういう気持ちで練習しています。

-自分に厳しい

どうなんですかね、自分では言えないですね(笑い)。

-今の課題は

制球がまだまだ悪いです。投げている時にフォームが暴れるというか、投げ終わりで荒いところがあります。三塁側によく体が流れ、体が流れると球が抜けたりするので、そういうところをなくしたいですね。きれいなフォームで、同じフォームで投げられるように意識しています。

-それをなくすには

普段から意識していないとできないので、毎球、毎球、地道に意識していくしかないです。

-広島での目標は

今は(役割が)分からないですけど、将来的には先発ローテーションに入って安定感のあるピッチングをしたい。たまに良いピッチングをするのは誰でもあると思います。それだと使ってもらえないと思うので。

-息の長い選手を目指す

(プロで)長く生きるというのは難しいと思う。調子が悪いときでもゲームをつくれるのが大事だし、そういう技術をつけて先発で安定した数字を残せる選手になれたらいいなと思います。

-5年後、10年後はどうありたい

まだ始まってもないので分からないですね。1年目をとにかく頑張って何とか1軍に食らい付いてシーズン生き残れたらなと思います。キャンプとかでアピールしていかないといけないですね。

<黒原拓未(くろはら・たくみ)アラカルト>

▼生まれ 1999年(平11)11月29日、和歌山県海南市生まれ。

▼球歴 日方小1年時に日方スポーツ少年団で野球を始める。海南中では軟式野球部。智弁和歌山では1年秋からベンチ入りし、3年夏に甲子園出場。関学大では1年春からリーグ戦に出場。4年春は5勝1敗、防御率0・70で、最優秀選手、最優秀投手、ベストナイン。

▼球種 最速152キロの直球、カットボール、スライダー、チェンジアップ、スプリット。

▼憧れ 幼い頃から直球に憧れている中日岡田俊哉投手(30)。

▼趣向 スイーツが好物で納豆が苦手。趣味はYouTube鑑賞。好きな芸人はジャルジャル。好きなアーティストはONE OK ROCK。

▼家族 父、母と兄2人。

▼座右の銘 ド根性。

▼サイズ 173センチ、77キロ。

▼投打 左投げ左打ち。