日本ハムが、またオリックス吉田正尚外野手(29)にやられた。

1点を先制した直後の1回に逆転12号2ランを打たれ、7回には手痛い適時二塁打を献上。3打点を挙げられて敗れ、早くも今季のオリックス戦の負け越しが決まった。ここまで18試合を戦って5勝13敗となったが、この日も含めて5試合は吉田正の勝利打点とやられっぱなしだ。

新庄剛志監督(50)も「いや、どのチームもそうでしょ。ウチだけじゃないでしょ」と好打者と認めるが、残る数字を見ても打たれすぎている。日本ハム戦の吉田正は58打数26安打で打率4割4分8厘、20打点はリーグワースト。4本塁打は同タイと、日本ハム投手陣がかもにされている。

一方で、与四球は1つだけ。新庄監督は「逃げることは、あんまり好きじゃないから勝負」と、立ち向かった上でのリーグ断トツの最少数字。結果的に、ことごとくはね返されているのが今季の現状だ。

新庄監督 今のチームは経験が一番の成長。どんどん経験して、失敗して成功して、身に付けてもらって強いチームをつくっていく。経験が一番。逃げていたら、経験にならないから。

ここまで繰り返してきた数多くの“失敗”を、残りの対戦でどう生かして“成功”体験に変えられるか。故障離脱中の松本剛が1軍復帰後に、首位打者を争いそうな相手に、これ以上は打たれ続けてはいけない。あえての真っ向勝負で払った勉強代が高かったのか、安かったのかは、今後のチームの成長度合いで分かる。【木下大輔】

○…田中瑛斗投手が背信投球で2軍降格が決まった。1点リードの1回、吉田正に左越え2ラン。3回、杉本にこの日2死球目を与えて乱闘寸前騒ぎを招くなど、制球難に苦しんだ。新庄監督は「テンポ良くないね。工夫がない」とバッサリ。「次ないかな。もう1回鍛え直してもらって」と明言した。田中は「試合を作れずに、このような投球になってしまい、申し訳ない気持ちです」とうなだれた。

○…今川優馬外野手が夜間練習の成果を見せるも、勝利には届かなかった。1回2死一、二塁で左翼フェンス直撃の先制適時二塁打を放った。前夜の試合後、金子野手総合兼打撃コーチ、稲葉GMから「間」を取ることを助言され実行した。「とにかくゆったり、ゆとりを持つ感じで打席に立ちました。いい結果に結び付いたので、本当にコーチの皆さんには感謝しています」と頭を下げた。

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