ありがとうなぎ! 阪神島田海吏外野手(26)が絶妙スクイズで勝利の流れをグイッと引き寄せた。4回、1番中野の適時内野安打で1点を追加してなお、2死一、三塁の場面。初球を三塁線に転がした。慌てた左腕高木はどこにも投げることが出来ず。その背後を三塁走者・梅野が走り込み、本塁に滑り込む。宿敵を突き放すダメ押しの5点目だ。

「チャンスがあると思ったので自分でやりました。ファウルでもいいからチャレンジしてみようかなと思って、それがいい結果になったので良かった」

ベンチ前でキャッチボールをする藤浪も驚きの表情を浮かべるほど。巨人ナインの隙を見事に突いた“奇策”に矢野監督も「すばらしいセーフティー」と絶賛。「ある意味、スモールベースボールというのはタイガースの持ち味の部分でもある」とうなずいた。

自身の愛称にちなんだ「うなぎポーズ」はすっかりチームに浸透している。夏本番の8月は打率3割5分7厘と活躍。この試合も今季17度目のマルチ安打を記録した。「明日もまた同じような結果を出せるように準備していきたい」。背番号53はチームに欠かせない存在になってきた。【桝井聡】

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