日本ハムは上沢直之投手(28)が4回に大量失点を喫し、今季5度目の5連敗で借金が今季ワーストの「21」となった。右足中指付け根付近の骨折から復帰登板だったエースは「今日の失敗を、ただの炎上というか、失敗にならないように次は必ずしっかりやりたい」と、自戒した。

崩れたのは、2点リードの4回だった。2死二、三塁のピンチでガルビスに、同点適時二塁打を浴びた。「もったいない点の取られ方をしてから、ズルズルいった」。助っ人打者への初球が甘く入ったところを痛打された。続く佐藤直にはプロ初アーチを被弾。その後も勢いを止められず、一挙7失点した。

打球直撃による戦線離脱から約1カ月ぶりの1軍先発登板。14日の2軍戦で3イニングを投げていたとはいえ、肉体もメンタルもスタミナ不足だった。「途中、球が浮き出すのが早いな、と。僕の感覚の問題。バテるのが早いなと感じた」。2回に谷川原から高めの直球で奪った空振り三振の直後も、首をひねった。その違和感が、4回の“炎上”につながってしまった。

収穫は、5回も続投して100球を投げたことだ。加藤投手コーチは「90球か100球くらいかなと思っていた。そこの範囲でボスが判断してくれた」と、次回先発を見据えて新庄監督が交代を引き伸ばしていた。そのBIGBOSSは試合後に広報を通じて「わがファイターズは現在ドラマをつくっている真っ最中です」とコメント。上沢も「今日の結果を無駄にしないで次につなげたい」。ドラマに試練は付きもの。近い未来の、最高の幕切れへの伏線としたい。【木下大輔】

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