阪神は球団ワースト記録に並ぶ今季24度目の完封負けを食らった。

悲しすぎる伝統の一戦だ。今季甲子園ラストとなるTG戦。阪神は最後までスコアボードに得点を刻むことができなかった。63年の球団ワースト記録に並ぶシーズン24度目の0封負け。4万人超が詰めかけた本拠地で7安打を放つも、拙攻の連続で球団史に残るゼロ行進。3安打の巨人に決定力の差で敗れた矢野監督の言葉にも、力がなかった。

「もちろん、どっかで長打が出てくれたらというのはある。低めに丁寧に投げられてゴロになっちゃったというところはあると思うけど。点を取れなければ勝ちはないんで」

ルーキー右腕の投球術にはまった。右腕赤星を攻略できない。3回は2死から中野、糸原の連打で一、三塁の好機をつくるも近本が二ゴロ。4回は無死一塁から大山が遊ゴロ併殺でため息の連続。いずれも変化球を打たされた。6回無失点に抑えられ、阪神戦先発3戦3勝を献上。終盤に11試合連続となるヒットを放った大山も赤星に対しては今季9の1、佐藤輝も10の2と主軸が苦しんでいる。

汗が噴き出すような蒸し暑さの中、ふがいないチームの姿を目の当たりにしたからだろうか。試合終盤にはフラストレーションがたまったファン同士が内野席でののしり合う騒ぎも起こった。2連敗で4位広島、5位巨人には2ゲーム差に迫られ、Bクラスがちらつく。週明けからは首位を走るヤクルトを甲子園に迎えての2連戦が待つ。厳しい状況に立たされた矢野監督は、必死に前を向いた。

「まあ、もうやるしかないんでね。精いっぱい頑張ります」

イライラする試合は見たくない。意地を結集した快勝が見たい。【桝井聡】

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