オリックス紅林弘太郎内野手(20)が、今年も“シリーズ男”になる。

2点を先制された直後の2回。1死満塁のチャンスで、打席が回る。カウント1-1から、ヤクルト小川のストレートに食らいついた。しぶとく右前へ運ぶタイムリー。1点差に詰め寄り、その後一時同点に追いついた。

紅林は、昨年の同シリーズで22打数7安打の打率3割1分8厘と“シリーズ男”ぶりを発揮したが、打点はなく、これが日本シリーズ初打点となった。「なんとか早い段階で追いついていきたいと思っていましたし、チャンスの場面でまずは1本出てくれてよかったです」と話した。

今季の紅林は130試合出場で打率2割2分4厘、6本塁打32打点。10代で10発を放った昨季のような存在感を示せなかった。ソフトバンクとのCSファイナルステージでも4試合で2安打と不発だったが、この日は4回にもセンターへはじき返し、昨年と同様、日本シリーズ初戦はマルチ安打の好スタートだ。

失点にはつながらなかったが、6回に悪送球でピンチを広げてしまったミスは反省材料。8回の好機に凡退したことも、黒星発進ももちろん悔しい。20歳の若武者は、日本一を決める大舞台で、もっともっと暴れ回る。【高垣誠】

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