楽天太田光捕手(26)が、打撃を磨いて正捕手奪還を目指す。

昨年11月に左肩の手術を行い、4年目の今季はリハビリからのスタートだった。「開幕のときにリハビリというのが今までなかったので、気持ちの持っていき方というのは最初は難しかった。自分にできること、やるべきことを集中してリハビリをやろうと思って、ファームで取り組んでました」と振り返った。

経過が順調で、予定より早く4月22日には出場選手登録。最終的に58試合に先発した。一方で、ベテラン炭谷も捕手として82試合に先発し、併用が続いた。5月は打率2割8分6厘と好調だったが、シーズンを通すと2割1分4厘。それでも成長を感じる1年だった。これまでは球速の速い直球を打てていなかった。今年は直球をはじき返すことをテーマに取り組んだ。打撃に対し、より試行錯誤してきた。「今年は今までよりも真っすぐの打率が高かったんですけど、その分変化球にもろさが出てしまった。そこを『もっとこうしたらいい』『ああしたらいい』と、どんどん考えて、今までなかった感じ。今までは真っすぐはじけないというだけで終わっていた。ちょっとずつは進歩してるんじゃないかなと思います」と前を向いた。

今後の課題は速球を待ちながら、いかに変化球を我慢するか。変化球を狙いながら、いかに速球を我慢するか。球種を割り切った中での“我慢”を突き詰めていく。安定した打撃をつかみ取り、目指すは定位置奪還。「しっかりポジションをつかんで、長く楽天の正捕手としていれるような成績というのを出していきたい」と力を込めた。【湯本勝大】