今季64個とリーグ4位だった盗塁数アップへ、巨人の鈴木尚広外野守備兼走塁コーチ(44)が3日、宮崎秋季キャンプで盗塁術を伝授した。

通算盗塁成功率が驚異の8割2分9厘(200盗塁以上)という鈴木コーチは「極限に緊張した場面でも思い通りに走れるように」と実技も交え湯浅大内野手(22)と育成の鈴木大和外野手(23)に指導した。

スタート時に左腕を二塁方向に最短距離で持っていくなどの指導を受けた鈴木大は「驚きました。足の運びや蹴る力が全然違った。分かりやすかった」と語った。

構えのアドバイスも受けた。鈴木コーチはリードしている鈴木大の背中を押した。すると鈴木大は前に倒れそうになる。これではだめだという。

投手の動きばかり気にしていると足の力が前にばかりかかるため、スタート時に必要な横に動く力が効率的に使えないという理由。鈴木大は「足の力を抜いたら押されても前に倒れなくなった。太ももの前部の力を抜いて、無駄な動きをせずにスムーズにスタートできるようになった」と語った。さらなる技術力アップへ「私生活から意識してやっていきたい」と意気込んだ。