故郷福岡にでっ“かい”アーチを描くぞ! ソフトバンクのドラフト3位、東北福祉大・甲斐生海(いくみ)外野手(22=九州国際大付)が1日、宮城・仙台市の同大で指名あいさつを受けた。甲斐は福岡県北九州市出身。ソフトバンクは小学生の頃に何度も試合を見に行った憧れの球団だ。甲斐は「帽子をかぶるのが夢だった。『プロになるんだな』と実感しました」と喜びをかみしめ、「愛されるような選手になりたいです」と決意を新たにした。

「ポスト柳田」をつかみ取る。甲斐の魅力は何と言ってもパンチ力だ。6月の大学野球選手権後に食トレを開始。84キロだった春から11キロ増量した。今秋のリーグ戦では、「どっしりと打席に立てている」と実感する土台から3本塁打を放ち、最多本塁打賞と16打点で最多打点賞の打撃2冠に輝いた。9月24日東北大戦では2本塁打を放ったが、そのうちの1本が右翼席中段に突き刺さる推定130メートル弾。福山龍太郎アマスカウトチーフ(46)も「ホークスの中でもトップランクに位置する打球の飛距離」と評価する大砲に成長した。福山チーフは「柳田悠岐選手のような飛距離、高打率を残せるバッターを目指してほしい」と期待し、甲斐は「いっぱい練習して柳田選手くらいの選手になりたいです。プレッシャーはありません」と気合十分。球界を代表する長距離砲とともに、子どもたちに夢を与えていく。【濱本神威】

◆甲斐生海(かい・いくみ)2000年(平12)7月11日生まれ。福岡県北九州市出身。小3時に足原ビクトリーで野球を始める。霧ケ丘中では軟式野球部に所属し、九州国際大付に進学。同校では主将を務め、3年春に九州大会優勝。東北福祉大では1年春にベンチ入り。仙台6大学リーグでは今秋、最多本塁打、最多打点、ベストナインを受賞。184センチ、95キロ。右投げ左打ち。