ソフトバンク又吉克樹投手(32)が15日、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉に臨んだ。中日から国内フリーエージェント(FA)権を行使した昨年オフに結んだ4年6億円の契約通り、4200万円から1億800万円増の来季年俸1億5000万円でサインした。

移籍1年目の今季は開幕からセットアッパーを務めたが、7月に右足甲を骨折。最終的に31試合の登板で3勝3敗1セーブ、14ホールドの成績だった。チームもシーズン最終戦でリーグ優勝を逃し「優勝したかった。呼んでもらったにもかかわらず、最後までいられなかったことが悔しい。来年、再来年、取って良かったと思ってもらえるような成績を残したい」と心境を語った。

シーズン中に忘れられない出来事があった。故障から約2カ月後の9月に実戦復帰。ウエスタン・リーグに登板した同24日広島戦(タマスタ筑後)でマウンドに上がると、ファンから大きな拍手で迎えられた。「初めてでしたね。マウンドで投げる前から泣きそうになったのは。全力で応援してくれた。今でも思い出して、泣きそうになる。これが来年の活力になると思う。次は自分が泣かせる立場で、来年1年間いられるように頑張ります」と振り返った。

移籍2年目となる来季に向けては「(目標は)最多登板。優勝したときに、一番投げた人間になりたい。それだけいろんなところで投げた証明になる」と役割にこだわらず、チームのために誰よりも腕を振る覚悟を示した。(金額は推定)

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