WBCの侍ジャパンに選出されているロッテ佐々木朗希投手(21)が9日、沖縄・石垣島での春季キャンプで行われたシート打撃(ライブBP)に初登板し、WBC公式球で実戦形式初の160キロをマークした。投球後に取材に応じ、「実戦形式は(今季)初めてだったので、バッター相手に投げられたこと、球場の雰囲気だったり景色の中で投げられたことは収穫だったと思います」と話し、「今日に関しては、いろいろな要素を踏まえたら、元気に投げられましたし、そこそこ良かったと思います」と納得の表情で終えた。
受けた松川虎生捕手(19)に伝えた投球内容のテーマは左打者への内角ストレートと、右打者へのスライダーをしっかり試すことだった。打者6人に計30球を投げ、安打性の当たりは2本。安田尚憲内野手(23)からフォークで空振りを奪い、膝をつくほど態勢を崩させる場面もあった。藤原恭大内野手(22)に中前安打を許した直後のボールで最初の160キロでファウルチップ。安田に対する5球目(通算10球目)にも160キロで二ゴロに封じた。この日の160キロは2度。ストレートや変化球ともに、打者が手が出ずに見逃すボールも数も多かったことには「(ボールが)ばらついていたからだと思います」と謙遜したが、左打者の内角低めでズバッと決めた球も数球あった。「去年の強化試合の時よりも、フォークがちょっと良くなっているのかなと。最後のほうですけれど、コントロールも良かったのかな」。手応えを得た30球だった。
課題はスライダー。「良いボールは良かったですけれど、ダメなボールが右バッターに危ないボールだと思ったので、そこに関してはもう少し安定して曲がってくれればなと思っています」と明確にした。
次は15日に行われるヤクルトとの練習試合(午後1時開始、糸満)での先発登板が予定されている。「そんなに時間はないと思うので、ストレートの精度だったり、全体的にまとまりを出せるようにしたいです」。17日からは侍ジャパンの宮崎合宿が始まる。
◆佐々木朗のシート打撃全投球
(打者・藤原)
<1>ストレート ファウル
<2>ストレート ボール
<3>ストレート 中前打
<4>ストレート ファウル※160キロ
<5>ストレート ボール
(打者・安田)
<6>フォーク 遊ゴロ
<7>フォーク 空振り
<8>フォーク 一ゴロ
<9>ストレート ボール
<10>ストレート 二ゴロ※160キロ
(打者・茶谷)
<11>ストレート ストライク見逃し
<12>スライダー ボール
<13>スライダー 空振り
<14>フォーク ボール
<15>フォーク ファウル
(打者・安田)
<16>ストレート ファウル
<17>ストレート ボール
<18>フォーク 右前打
<19>フォーク ストライク見逃し
<20>ストレート 左飛
(打者・山口)
<21>スライダー 三ゴロ
<22>スライダー ファウル
<23>ストレート ファウル
<24>フォーク ボール
<25>フォーク ファウル
(打者・藤原)
<26>ストレート 空振り
<27>ストレート ストライク見逃し
<28>フォーク ファウル
<29>ストレート 空振り
<30>ストレート ストライク見逃し
(球種および結果は日刊スポーツ調べ)