オリックスからFA移籍した日本ハム伏見寅威捕手が、中日との練習試合に「8番捕手」で対外試合初出場し、リード面で豊富な経験を披露した。

実戦初登板の宮西、玉井の2投手を無失点に導き、打っても5回先頭で中前に対外試合初安打。「自分のプレーができたらと考えていた。元気よくゲームをつくれてヒットも出た。悪くない」と振り返った。

宮西、玉井は2軍キャンプで調整しているため「初めて受けた」と試合前の話し合いだけで、ほぼぶっつけ本番で臨んだ。5回1死の守備の場面では、玉井が普段は用いないという左打者への外角カットボールを要求して、中日溝脇を空振り三振に。「いろんな可能性がある。何も知らない僕がサインを出すのはピッチャーにとってプラスになることもあるのかなと。そういうのを知っていきたい」。オリックス優勝に貢献した手腕を生かし、投手陣の秘めた力を引き出していく。

○…玉井が中日との練習試合で実戦初登板し、1イニング無安打無失点1三振と好投した。昨季まで金子がつけていた19番を背負っての初マウンド。「前に投げていた人が強すぎる。あまり似合ってない。似合うようになってくればいいですけど。なるのかな?って感じです」と恐縮していた。投球については「無事にしっかり1イニング3人で帰って来られたのは、良かった」と前向きに話した。

○…2軍で調整中の野手最年長、木村が中日との練習試合に「6番右翼」でスタメン出場し、4打数2安打1打点とアピールした。6回1死二塁では左翼へ適時二塁打。「チャンスだったので返せて良かった」。開幕スタメンへ「外野手争いも熾烈(しれつ)ですし、若い選手に負けないように自分の良さをもっと出せていけたら」と先を見据えた。

○…ガントがブルペンで30球、投球練習した。「前回のブルペンでしっかり力をキャッチャーの方に向けることができなかった。フィニッシュを力強く保つ、自分の力が球に伝わるようなことを意識した」。今後は22日にライブBPに登板し、実戦登板は3月以降を予定している。チームは先発での起用を考えており、建山投手コーチは「ストレスのない感じで登板させたい」と話した。

○…高卒3年目の根本が中日との練習試合に先発し、新たな課題を見つけた。キャンプでは最長の3回を投げ2安打1失点1奪三振。NPB相手の初実戦で、2回には自身のけん制悪送球なども絡んで失点した。「自分が少し早かった。シーズン中に出さないように。変化球はストライクを取れる自信があるが、ストレートが良くない。次の登板で修正したい」と振り返った。