西武鈴木将平外野手(24)のひと振りが、チームに今季初勝利をもたらした。

6番左翼として今季初めてスタメン出場し、迎えた同点の8回2死一、三塁での第4打席。「自分が決めてやろうって思って打席に入っていたので」。オリックス・ワゲスパックにフルカウントを作り、最後の149キロ直球を豪快に引っ張る。一塁線を転がり、2点適時三塁打になった。

「なかなかタイムリーが出ない展開がずっと続いてたので。そういう中で自分が1本打てたっていうのはすごくうれしいです」

二塁を回り、走者が生還し、歓声もどんどん大きくなる。「ここまで歓声を受けてヒットを気持ちよく打てたことは、今まではなかなかなかったので」。声出し応援が解禁となったベルーナドームで、盛り上がりは3連戦での最高潮に達した。

ドラフト1位で蛭間拓哉外野手(22)が入団した。「自分たちが固定できないからこそ、蛭間がドラ1で入ってきたと思うんで。悔しさはすごくありました」。とはいえ、バットコントロールと粘り強さは鈴木の真骨頂。3連戦で活躍した愛斗外野手(25)は守備力では誰にも負けない。それぞれがプロの技を出し、チームに貢献する。

「ファームからお世話になった監督に、まず1勝目を自分の打点で取れたのはすごくうれしかったですし。こういう試合がもっと増えるように」

キャンプから猛アピールしながらオープン戦の守備で負傷した西川愛也外野手(23)も、2軍での実戦復帰が近づいている。誰が一気に突き抜けるか。1勝2敗と負け越しスタートながら、成長過程のチームに好材料は多い。【金子真仁】

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