ソフトバンク栗原陵矢外野手(26)が目覚めの1発でチームを今季3度目の連勝に導いた。

6回1死満塁で楽天の左腕鈴木翔が投じた内角151キロ直球を右翼席中段へかっ飛ばした。決勝の先制満塁弾。「打たんとヤバいと思った。(打席では)何も考えずにいきました」。シンプル思考で、6試合ぶりに打点を記録。5番打者の責務を果たした。

バットで援護したかった。本拠地初先発となった森が6回95球を投げ、4安打無失点の熱投も打線は3回まで無安打に抑えられる展開。試合中盤に訪れた絶好機に、結果で応えた。「熱い投球をしていたので、何とか勝ちをと思っていた。最高の結果」と笑顔を見せた。さらにこの日はグラウンドキーパー歴36年、「トクさん」の愛称で選手、首脳陣から愛された徳永さんが退職した。試合前には「絶対勝ってください」の言葉を受けた。栗原は「本当にお世話になった。勝って見送りしたかった」。惜別アーチで今シーズン無傷のホーム7連勝をプレゼントした。

直近5試合は、20打数2安打で打率1割と下降線をたどり、チームも5連敗。主軸としての責任を感じていた。「また、ここから上がっていけるように頑張ります」。復活のグランドスラムで再び上昇気流に乗る。【佐藤究】

 

○…ソフトバンク三森の今季初安打が貴重な追加点につながった。1点差に迫られた直後の7回1死で右越え二塁打。1死二、三塁から近藤が右犠飛を放った。リードオフマンが2点差に広げる起点をつくり、藤本監督は「いい形。また上がってきてくれたら。三森も栗原もどんどん打ってくれたら、チームのヒット数も増えてくる」とうなずいた。

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