守備のミスをバットで取り返した。日本ハム上川畑大悟内野手が、9回1死一、二塁で中越えサヨナラ打を放った。

3回1死一、二塁の遊撃守備でゴロを後逸。先制点を献上しており「守備でやらかしてしまい、打てない守れないでは試合に出る価値もない。なんとか残りの打席で打つことができて良かった」と喜んだ。

5日の楽天戦まで打率1割6分5厘と苦しみ、前日6日はスタメンを外された。この日も2回の第1打席で併殺打。直後のエラーと散々で「負けたらきょうは寝られないなと思っていた」。5回の第2打席で右中間三塁打を放ち1点目の生還を果たすと、最後も自身の一打で試合を決め、汚名返上した。

試合後は初勝利の田中正と、ゴールデンウイークにちなんだ「まんが日本昔ばなし」のエンディング曲「にんげんっていいな」が流れる中、グラウンドを1周。いいな、いいな、サヨナラっていいな。不調だった流れに“バイバイバイ”して、上昇気流に乗る。

○…今季2度目の先発だった左腕メネズが、来日後最長の6回を投げ、4安打2失点(自責0)と好投した。3回は上川畑のミスで失点も「いつも助けてもらっている。あの後『オレがカバーするから心配するな』と声をかけた。助け合うことが大事」。前日6日に米国に帰国した祖父からは「試合後『グッジョブ』と(メールが)来てました。ネット速報で確認してくれてました」とうれしそうに話した。

○…矢沢がプロ初の犠飛を放った。2点を追う5回1死三塁で楽天のドラ1荘司から右犠飛を放ち、1点差に迫る打点を挙げた。4月22日の荘司との最初の対戦では3打席とも凡退。この日は安打こそなかったが、貴重な1点をもたらした。「真っすぐ来たら、たたこうと思っていたので(打てて)良かった」。初の犠飛に「ヒット以外でも貢献できる。価値ある1本だった」と振り返った。

○…マルティネスが1点を追う7回に同点の2号ソロ本塁打を放った。楽天鈴木翔の変化球を捉え、左翼ブルペンまで運んだ。「1点差で負けていたので、出塁してチャンスメークすることだけを考えていた」。捕手として先発出場。バッテリーを組んだメネズの敗戦を防ぐ一打にもなった。「メネズがいいピッチングをしていたので、負けを消せてうれしい」と笑みを浮かべた。

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