西武岡田雅利捕手(33)が14日、ピンク色のバットを握った。

「母の日で? そうですね。作ってもらって。最近ずっと使うところがないんですけど、ちょっと使えたらいいなと思って」

室内練習場でイスに腰掛け、そのピンクバットで軽いティー打撃をした。腰掛けてのスローイングも行った。「まだ屈伸もできない状態で、骨がくっつかないとっていう感じなんで」と明かした。

3月14日、千葉県内の病院で手術に臨んだ。術式の名称は「大腿(だいたい)骨・脛骨(けいこつ)骨切り術」と発表された。

「プロ野球界でも初めてくらいの手術なんで。(手術後に)歩けないことはないんですけど、動いてちょっとでもずれたりしたらダメという手術でした」

退院は1カ月半近くたった4月27日だった。ちょうどこの日、手術から2カ月が経過した。

「現状でいうと、私生活はもうほぼほぼ(大丈夫)。前に比べたらすごくいい感じで、順調っていったらおかしいけど、当初の見込み通りというか」

通算325試合に出場し、ベテランの域に入りつつある捕手は、2年連続で左膝を手術した。「歩くのも大変だったので」と決断した。左膝には今回のメス跡が3つ、残る。

球界での前例がほぼないという手術に「未知数の部分もあります」と不安もある。しかし経過はいい。この日のような練習を始めて、もうすぐ1週間になる。

「正直なところ前よりは違和感もなく、痛くもないので。あとは骨がくっつくかどうか次第。なんとかなりそうな感はあります」

今年12月には、全ての動きを問題なく行える状態に戻る見込みだ。

「そこを目指してって感じなので、慌てずという感じでいきたいなと」

焦らず、ゆっくりと。そんな長いリハビリの道中でも、やっぱりピンクのバットは振りたかった。感謝を込めて。【金子真仁】

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