マスターが移籍後初の決勝打を放った。

楽天阿部寿樹内野手は1点を追う8回2死満塁、広島島内の153キロを右翼線へはじき返した。

右翼・曽根が後逸する間に一気に三塁へ駆け込むと、珍しくガッツポーズで感情をあらわに。「ここまで全然打ててなかったんで。ホッとしたって感じですね」。逆転の二塁打に、思わず熱くなった。

涌井とのトレードで中日から加入した今季、開幕をスタメンで迎えたが振るわなかった。2軍調整をへて5月21日に再昇格。7回の走塁で転倒し、大事を取った浅村に代わって守備から途中出場した。唯一の打席で「とにかく振ろうと思って入った」と食らい付き、最高の結果を呼んだ。

負のムードを断ち切った。前夜は同点に追い付いた直後にサヨナラ負け。この日も最大6点あったリードをひっくり返されていた。石井監督は「阿部がよく打ったし、野手が途切れることなく攻撃してくれた。昨日いやな負け方だったので、逆にいい勝ち方ができたのは大きい」と、打ち勝った野手陣に感謝した。

今季初の2ケタ得点で、今季初の3カード連続勝ち越し。7勝6敗で交流戦4位につける。あと5試合、まだまだ上を狙える。

▽楽天渡辺翔(7回を打者3人で抑え、ドラフト3位が早くも2勝目)「とにかくゼロで抑えることを意識して、腕を思い切り振りました」

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