日本ハム石井一成内野手(29)が、ロッテ戦で今季初の1番に起用され、2二塁打、1打点と活躍した。試合前には、ベンチで声出し役も務め、バットと声でチームに勢いをもたらした。1番に据えた新庄剛志監督(51)の采配も見事に的中し、今季初の5連勝。リーグ再開初戦を白星で飾った。

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石井が今季初の1番起用に応えた。5回1死、ロッテ種市の150キロ直球を捉えて、左翼フェンス直撃の二塁打。7回1死一塁でも中越え適時二塁打を放ち、いずれも本塁に生還した。

出塁に意識を置き、得点に結び付く働きを見せた。「後ろに(松本)剛さんとか、万波、清宮がいる。出塁すれば点につながると思った」。開幕は1軍で迎えたが、左肩甲下筋肉離れで4月10日に登録抹消。今月13日に1軍復帰したが、19日までの6試合で9打数1安打と苦しんでいた。

新庄監督の采配が、復調を後押しした。石井は22日の2軍西武戦に「1番二塁」で調整出場した。6打席で5四球を記録。同監督はこの日の試合前、「昨日、5四球出した(選んだ)から、その余韻っていうか。ボール球を見逃す感覚っていうのは、その5打席でつかんでいる」と、1番起用の意図を説明していた。四球こそなかったが、5得点中3点に絡んだ石井を切り込み隊長に据えた起用が実を結んだ。「雰囲気いいですよ。打席の中でのゆったり感」とたたえた。

指揮官の言葉も長打2本につながった。1軍に合流した13日には、「インパクトが弱い」と指摘。その助言を受け止めて力強いスイングを心がけたことが結果につながった。石井は「そこをとにかく強くしようと取り組んで、いい感覚になってきている。強いスイングをしようという気持ちで初球からいけているので、それがいい結果につながっているかな」。チームは今季初の5連勝。3位ロッテとは5ゲーム差に詰まった。「1試合1試合、全力でやっていきたい」と、チームの状態とともに、自身も完全復活へひた走る。【石井翔太】

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