飛躍のヒントは、レジェンドにあり-。日本ハム新庄剛志監督(51)が、9日ロッテ戦(エスコンフィールド)で先発を予告している「やまーん」こと前中日の山本拓実投手(23)の“師匠”として、日本ハムのレジェンドOB“小さな守護神”こと武田久氏(44=現日本製鉄東海REX)へラブコールを送った。2人の共通点は小柄な右腕。先人を手本に、新天地で飛躍なるか。

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日本ハム新庄監督から、またまたビックリ覚醒プランが飛び出した。ターゲットは、交換トレードで中日から獲得したばかりの「やまーん」こと山本拓だ。身長167センチながら力強いボールが魅力で、ブルペンの新たなスター候補。その山本拓に対して「武田久君、面白くないですか? 教える、コーチとして。コーチか、臨時じゃないけど…」と、身長170センチながらセーブ王3度、最優秀中継ぎ1度を獲得した日本ハムのレジェンドOBに、指南役としてラブコールを送った。

武田氏は現在、社会人の日本製鉄東海REXで投手コーチを務めている。現役時代、ともにプレーした経験がある指揮官は「オレ、センターからずっと見ていて『やるな~』って。あんな小さな体で、下から、えぐっていくような(ボールを投げる)」と感心。「武田君のいいところは(左足を)着いた後から(右腕が)出て来る感じがある。一段、遅れる。あれが、バッターには面倒くさいんですよ、合わせるのに」。武田氏から助言を受けるなどの実現性はともかく“小柄な右腕”という共通点から、手本にしたい考えのようだ。

6月30日オリックス戦(エスコンフィールド)で移籍後、初登板した山本拓は、最速152キロを計測。先頭打者に安打こそ許したが、1イニングを無失点に抑えた。7月9日ロッテ戦では、中日から同時にトレードで移籍した郡司と先発バッテリーを組む予定。近未来のブルペンエース誕生へ“新庄覚醒工場”が動きだす。【中島宙恵】