ロッテ西村天裕投手(30)が日本ハムからトレード移籍後、初勝利を挙げた。0-0の11回、この日3安打の西武源田を見逃し三振に抑えると、続く外崎も空振り三振。マキノンには左翼線二塁打を許したが、スプリットを低めに集めて後続を封じた。

ロッテファンの前で、初のお立ち台。故郷和歌山のJA和歌山が協賛した試合「ココ・カラ。和歌山スペシャルナイター」でもあり「MVP賞」として特産物ショウガを使ったジンジャーエールも受け取った。吉井監督を始め、9回を3人で抑えた益田、東妻ら和歌山にゆかりのある選手は多い。「和歌山が絡んでいる時に勝利投手になれてうれしいです。和歌山は自然が豊かで、食べ物がおいしく、人が優しい。ロッテのため、吉井さんのために優勝に貢献出来る投手になれるように頑張るだけ」。桃も有名だが、西村は太“もも”が好投を導く原動力だ。帝京大時代に膝に重傷を負い、ケガ防止のために鍛え抜いた太さは競輪選手並み。今季は球団記録となる開幕から21試合連続無失点をマークするなど存在感は絶大だ。

吉井監督も「ここのところ(救援陣が)やられていたので調子を戻してくれたらいい。おいやん(和歌山弁でオジサンの意味で監督が命名)頑張ったな」。押し出し四球でのサヨナラ勝ちを導いたリリーバーたちをたたえた。【鎌田直秀】

▼ロッテが延長11回でわずか2安打ながら勝利。延長11回以上の勝利チームでは、史上4度目の最少安打となった。過去3度は41年7月3日の大洋2-0南海(14回)、68年5月26日のサンケイ1-0広島(14回サヨナラ)、19年6月30日の中日1-0阪神(11回サヨナラ)で、パ・リーグでは初めて。

▽ロッテ藤原(延長11回、先頭で右翼線二塁打を放ち、押し出し四球からサヨナラ生還)「入ってくるストレートを狙って、どんどん振っていこうという気持ちでした。久しぶりのヒットだったのでうれしかった。どんな形でもサヨナラなので、今日勝てたのは大きい」

【動画】ロッテ・ポランコ満塁からしっかり四球選びサヨナラ勝ち 満面の笑み

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