ソフトバンク板東湧梧投手(27)が7回5安打1失点の好投で、チームを1日で首位に引き戻した。

4日に4本塁打10得点だった日本ハム打線を封じ、先発として今季初勝利。2回までに5点の援護を受け、イケメン右腕も“男前投球”で応えた。シーズン折り返しの72試合目で快勝し、首位ターンも決めた。

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板東は涼しげな顔で99球を投げた。「自分で球数を知らなかったので…99球ならまだいけたかなと思いました」。7回終了後、首脳陣から「もう十分だろ」と言われ「自分でも(勢いで)『はい』と言っちゃったっす」。7回5安打1失点。十分すぎる内容だが「機会があれば、次は(8回以上)行きたいですね」と笑った。

失点は3回の松本剛の中前適時打のみ。前夜、4発10得点とノリノリだった日本ハム打線を沈黙させた。要所で緩急をつける100キロ台のカーブも効いた。「(甲斐)拓さんに試合前から『今日はいっぱいカーブを使っていこう』って言われてて、自分もどんどんゾーンに投げることができました。引っ張ってくれたたくさんのおかげです」。謙虚にバッテリーを組む甲斐に頭を下げた。

今季3勝目。熱望していた先発での初勝利だ。「やっぱり先発で勝てたっていうのは自分の中でもすごく意味がある」。昨季の9月24日ロッテ戦でプロ初完封して以来。今季も開幕前は先発ローテーションを争っていたが逃し、ロングリリーフで結果を出して先発起用を勝ち取った。登板後のサウナ浴もルーティンになった。「社会人時代は岩盤浴だったんですけど、今はプロになったのでリカバリーのためにサウナに入ってます」。楽しみは汗でぬれないように漫画を読むこと。お気に入りの疲労回復法で、快投につなげた。次回は中6日で12日の西武戦(北九州)に先発する。

オリックスが敗れたため、1日で首位を奪取。シーズン折り返しの72試合目で、イケメン右腕が“男前投球”を見せ、首位ターンだ。藤本博史監督(59)は「今日の収穫は板東がよく頑張ってくれたことです」とご機嫌だった。【只松憲】

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