一切のムダをそぎ落とした「9-4-2」が、西武高橋光成投手(26)を完封勝利へ導いた。

2点リードの8回2死、中堅へ大飛球が飛んだ。13日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)で最高到達点でジャンピングキャッチに成功した中堅手の長谷川信哉内野手(21=登録は内野手)が再びジャンプ。しかし及ばず、フェンスに当たった打球はライト方向へ転がっていく。

「予想外のクッションでした」

長谷川とともに打球処理に動いていた右翼の岸潤一郎外野手(26)も振り返る。しかし「点を与えないようにカバーを」と、転がるボールのもとへよどみなく動き、グラブではなく素手でつかみ、反動のままに投げた。

本塁への中継位置には、二塁の外崎修汰内野手(30)がしっかり入っていた。岸は振り返る。

「捕ってすぐにカット(マン)を見つけないと(本塁に)回ると思ったので、ほんと、トノさん(外崎)に感謝します」

強い球を外崎が捕り、すぐさま本塁に送球。古賀悠斗捕手(23)もがっちりつかみ、加速する打者走者にタッチしてもボールをこぼさなかった。

もしランニング本塁打などで日本ハムに1点を返されていたら、8回終了時で高橋の球数は確実に110球を超えた。ブルペンでは、4連投中のクローザー増田達至投手(35)が8回裏から軽めのキャッチボールを始めていた。エース完投&クローザー休養を決定づける、見事な中継プレーだった。【金子真仁】

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