9回のマウンドへ向かう先発投手だけが味わえる。西武高橋光成投手(26)は「鳥肌が立ちました」と言い「中毒性があります」とも表現した。9日後、同じ大歓声に送り出され、マウンドへ1歩1歩。9つの「0」を並べ、ほえた。

「やっぱり最高でしたね。本当に、何て言うんだろう。すごく力をいただいている感じがするので」

見えない力に乗せられ、154キロ、さらにこの日最速155キロと、100球を超えているのに出力も上がっていく。「出し切るしかなかったので最後、精いっぱい腕を振りました」。2走者を許しながらもポランコ、山口のロッテ中軸を連続三振。9回5安打完封。エースのエースたるゆえんを示した。

序盤、捕手の古賀をマウンドに呼ぶ場面があった。

「まぁ、ちょっと、いろいろ言えない秘密な話をしていました」

そう笑う。バッテリーを組むことが増え、コミュニケーションも濃密になっていく。

「自分はこうしたいって意見も言いますし、古賀も『もっとこうしてください』とちゃんと話ができるようになってきたので。お互い投げたいボールが首振らなくても合うようになってきたし、そういう点では2人ともすごい成長できてるのかなと思います」

110球完投勝利を理想としているから、少し多く投げてしまった。「1球1球の積み重ねだと思っていて。最初からプランは立ててないです。1球1球、打者に向かっていく姿勢の積み重ねだと思ってます」と完封を振り返り、長髪の汗をぬぐった。

それは水だったのかもしれない。「バッターがサヨナラ打った時はあって、ピッチャーはなかったので、栗山さんがやってくださって。これからちょっと流行るんじゃないかな」。勝利のウオーターシャワーが、盛り返したい西武にまた勢いを付けた。【金子真仁】

【関連記事】西武ニュース一覧