日本ハム稲葉篤紀GM兼SCO(51)が7日、北海道・栗山町にある侍ジャパン前監督で球団のプロフェッサーを務める栗山英樹氏(62)が所有する「栗の樹ファーム」で行われた木製バットの原材料として使用される木材「アオダモ」の植樹イベントにサプライズ登場した。

栗山氏は夏の甲子園始球式登板などの所用により不在だったが、稲葉GM兼SCOが参加者にサプライズで初参加。作業後は右翼に記念標柱を立て、参加した3チームへ稲葉GM兼SCOからノック用バットが贈られた。稲葉GM兼SCOは「今日訪れてみて、栗山町の野球熱の高さをあらためて感じました。こうした取り組みを続けていくことで、次の世代につないでいくことが大切」と話した。

このイベントはNPO法人「アオダモ資源育成の会北海道評議会」が主催で、栗の樹ファームでの植樹活動は14年から始まり、新型コロナウイルス感染拡大の影響により20年から2年間の中止を挟んで今回が8度目。今回は栗山高の女子硬式野球部や地元少年野球チームの栗山ロッキーズと継立ロビンス、栗山ロータリークラブなどから約120人が参加し、アオダモの苗木100本を植えた。

バット用材として最良とされるアオダモは、主に北海道の自然林に分布しているが、かつては伐採が計画的に行われていなかったため、将来的に資源が枯渇する恐れがある。そこで、材木の安定供給を目的とした「アオダモ資源育成の会」が00年に発足。日本ハムはアマチュア各団体などとともに同会の北海道評議会を構成しており、毎年定期的に植林することで、バット素材の安定確保を目指して活動を展開している。

アオダモがバットに活用されるまでには60年から70年もの長い年月を要するが、栗山氏がエゾシカなどによる食害を防ぐためのネットを木に巻き、下草刈りを日頃から行っていることで、14年に植えたアオダモは人の背丈ほどまで成長した。

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