中日大島洋平外野手(37)がプロ野球史上55人目となる通算2000安打を達成した。

恩師である駒大・太田誠終身名誉監督(87)が祝福のコメントを出した。

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2000安打達成おめでとう。ケガに強い選手だったが、まさかここまでやるとは思わなかった。ご立派です。

大島が高校3年の夏、享栄の柴垣監督から「高木(浩之=享栄-駒大-西武)のような面白い選手がいる」と言われ、グラウンドで初めて会った時のことは今でも覚えている。自分からグイグイとアピールするタイプではなく、静かな闘志を内に秘めたタイプだった。話していても言葉尻がしっかりしていて、いいかげんに流すことなく、次の話に移っていく、信頼できる男だと思った。

高校時代は投手もやっていたが、大学入学後に動きを見たら足が速く、投げ方もいい。身のこなし、冷静にものを見られる判断力も踏まえ、直感的にセンターで使うことを決めた。センターラインを任せる選手は冷静さがないとだめだからね。私が伝えたのは「野球は人なり 人生なり」ということ。人から言われてどうこうじゃない。自分の内から積み上げたものが、1つのフライ処理、1つの安打につながる。ミーティングでも人の話をじっと聞いているような選手だった。

大学卒業時はプロから声がかからなかったが、日本生命に進んだのが良かったと思う。チームで中心選手になり、結婚して成長したのだろう。中日では、駒大OBの森(繁和=ヘッドコーチ、監督など歴任)との出会いもあり、19年にFA残留を決めた。移籍して思うような結果を出せない選手を見てきたから、中日一筋で2000安打に到達したのだと思う。若手も出てきているが、まだ役に立つ人間だ。頑張れ。

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