ベテラン左腕の状態が戻ってきた。2軍調整中の日本ハム宮西尚生投手(38)が、初めてエスコンフィールドで行われたイースタン・リーグ、ロッテ戦の6回に3番手で登板。1回1安打無失点と安定感ある投球で復調をアピールした。節目の400ホールドまで残り7。日々ベストを尽くし、1軍再昇格の日を見据える。

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シーズン終盤での1軍復帰を見据え、地道に状態を上げてきた。宮西は6回1死から内野安打で出塁を許すも、池田を外角のスライダーで右飛、井上は低めのチェンジアップで、中飛に打ち取った。「状態が悪いわけじゃない。しっかり抑えるということはできているかな」と手応えを口にした。

今季は13ホールドを記録も、7月17日西武戦、22日オリックス戦と登板2戦連続で失点。再調整のため翌23日に1軍登録を抹消された。当時を振り返り「(1軍の)最後の方はちょっと打たれましたけど、去年みたいに肘が痛くて投げられないというのではなく体のスカスカ感を感じていた」。独特なフレーズで表現した、その“スカスカ”を振り払うには何が必要か知っている。「すぐ(1軍に)上がらんやろと。それやったらしっかりもう1回、追い込もうかなと」。鎌ケ谷で若手と一緒に走り込み、筋力トレーニングも入れて汗だくになって、自身を立て直してきた。

2軍戦では8月3日ヤクルト戦から、この日まで4試合に登板し4イニング無失点と安定。「体のコンディションというか、キャッチボールにしても力強さが戻って来ている」。木田2軍監督も「ファームでしっかり体調を整えてくれている。備えができているね」。再び1軍で戦えるだけの力感が、にじみ出てきた。

400ホールドまで残り7。大きな節目にも気持ちがブレることはない。「そこ(400ホールド)は考えずに今やれることをやって、呼ばれたときにベストの状態を持っておかな。残り1試合だろうが、その試合が終わるまではしっかりと体をつくっておきたい」。プロ16年目の鉄腕が、いつ出番が来ても100%の力を出せるよう、爪を研ぎ澄ませる。【永野高輔】

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