札幌市出身の日本ハム福田俊投手(26)が、2日オリックス戦(京セラドーム大阪)の7回、5番手としてマウンドに上がり、得点圏に走者を背負いながらも1イニングを1安打無失点。開幕からの球団新記録となる28試合連続無失点をマーク。同じく左のセットアッパー“鉄腕”宮西尚生投手(38)が16年のシーズン途中から記録した29試合連続無失点の球団記録にも、あと1つに迫った。

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開幕からの0行進は、止まる気配がない。左の中継ぎとしてブルペンを支える日本ハム福田俊が「雲の上の存在」という“鉄腕”宮西の記録に王手をかけた。出番は7回にやって来た。0-3の7回に5番手でマウンドへ。簡単に2死を奪ったが、3番中川圭に内野安打を許し、さらに自らのけん制悪送球で2死二塁と今季初失点の大ピンチ。「『やべえ』と思った」という場面を救ったのは、18年ドラフト組の田宮だった。

途中から4番に入っていたT-岡田の飛球を、左翼を守る田宮が滑り込んでスーパーキャッチ。高卒と大卒の違いはあるが、実は田宮と福田俊は同期入団。開幕からの無失点を継続した左腕は「田宮に助けられました。同期が救ってくれました」と、感謝しきりだ。

苦手にしていた左打者の被打率が、今季は大幅に改善した。「いろいろ試行錯誤したんですけど、コントロールの部分が大きい。今年は左打者のインコースに結構投げているんですけど、それによって、スライダーがちょっと甘かった時とか打ち損じてくれたりする」。同じく球種が少ない変則左腕のセットアッパー、宮西からは「常に頭を使って投げている」と学んだ部分も多い。

開幕からの28試合連続無失点は球団新記録。さらに、中継ぎとして数々の日本記録を誇る宮西が、16年シーズン途中から記録した29試合連続無失点の球団記録も射程に捉えた。全日程終了まで、残り1試合。「並べるなら並びたいですけど、あと1試合しかないので…。そこは運ですかね。投げるか、投げないかは運です」と福田俊。「2死走者なしから行きたいっす」と、おどけつつ「投げるチャンスがあれば全力で行きたいなと思います」と気合を入れた。【中島宙恵】

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