初タイトルを獲得したオリックスの主砲が帰ってきた。「左第4中足骨疲労骨折」で離脱していた頓宮裕真捕手(26)が11日に1軍に合流し、京セラドーム大阪で行われた紅白戦で実戦復帰した。

「2番DH」で出場し、いつもは頼れる味方のエース山本と相対。「いやあ、すごかったです」。第1打席は152キロ直球に空振り三振。第2打席も二飛だったが、9月13日の日本ハム戦(エスコンフィールド)以来となる実戦で、力強くバットを振った。

「投手の球を見られたので。打つのは全然、大丈夫です」。全治8週間と診断され、9月下旬から2軍でリハビリを続けてきた。見守った水本ヘッドコーチも「打つ方は問題ないと思います」とひと安心。「あとは走る方とか、この1週間でどうなるかというのはチェックしてみて。GO(サイン)が出るか出ないかはもちろん考えていかなあかんこと」。完治したわけではなく起用には慎重だが、最低限の走塁ができれば持ち味の打力を生かすことは可能。クライマックスシリーズのファイナルステージで、DHや代打での出場も見えてくる。

前日10日にはレギュラーシーズン全日程が終了し、自身初タイトルとなる首位打者に輝いた。終盤戦にチームを離れた悔しさは、ポストシーズンで晴らす。「いやもう、使ってもらえるなら。そこは出たからにはしっかりやっていきたいなと思います」。2年連続日本一を目指す戦いを力強く見据えた。【磯綾乃】