ロッテ吉井理人監督(58)がチームイメージ、雰囲気の大幅変革をリーグ制覇につなげる決意だ。CSファイナルステージ敗退から異例の中2日。ZOZOマリンで秋季練習をスタートした指揮官は24日、「大きく言えば、チームを変えたい」と切り出した。

10年には3位から日本一をつかんだが、ここ4年で3度の2位もCSで敗退。「とにかく、その、今まで通りじゃいつも2位でCS途中で負けてっていうその繰り返しなので、やっぱり何か変えなきゃいけないので。チームのイメージ、雰囲気、そのへんを変えられるように」と胸の内を明かした。

理想型を問われると、米メジャーリーグでの経験にそのイメージはあった。「米国の選手ってみんなが思っているのは個人主義でバラバラなような気がしていると思うんですけれども、彼らのプレーオフに入った時の結束力は、日本の高校野球のあの感じに似ているところがある。ああいうのが出せるチームになりたいなと思っています」。春季キャンプからポストシーズン出場を目指して日々努力を重ね、いざその時が来たら、重圧を感じるのではなく、喜びに満ちてプレーする精神でもある。「普段はバラバラに見えるけれど、いざとなったらまとまるみたいな、そういうチーム。いつもまとまっているチームっていうのは強いチームを見たことないので、個性が強すぎて『なんだこのチーム』ってみたいなのが、大事な時になるとパっとまとまるみたいなのは良いなって」と理想を膨らませた。

CSで敗退した21日夜には、宿舎で選手たちを集めて話した。「良かったところはたくさんある。そこを伸ばしていきましょう」。長所や個性の集合体こそ、強さの土台と考える。「野球ってけっこう、限りなく個人競技に近い団体競技なので、個人がそれぞれの特徴、色を出してくれて、それを混ぜた時の色っていうんですかね。それを出すのがこちらの仕事かなと思っている。まずは選手たちには自分の特徴をしっかり磨いてやってほしいなと思っています」。個性を伸ばし、結束させる-。就任2年目となる手腕の見せどころだ。【鎌田直秀】