中日大島洋平外野手(38)が14日、ナゴヤ球場で契約更改に臨んだ。今季は史上55人目の通算2000安打も達成し、2億5000万円プラス出来高払いの現状維持でサイン。「監督から使ってもらえるようにしたい」と2年契約の2年目になる来季へ意気込んだ。

「節目の記録を達成できたのは良かった。1年通しての成績は満足いく成績ではなかった」。

8月26日DeNA戦(バンテリンドーム)で2000安打を達成。大学、社会人を経由の記録達成は史上4人目で、1787試合目での到達は谷沢健一を抜いて球団最速だった。もどかしさは拭い去れなかった。

今季は130試合出場して打率2割8分9厘。スタメン出場は111試合に止まった。シーズン終了後は自宅のトレーニング室を中心に個人トレーナーとマンツーマン。昨年4月に右膝に受けた死球の影響で、打撃フォームが狂ったままという。「悪いクセがついて1年半ぐらい野球をしてきた。いい打ち方ではない。元に戻しながら、いい形に持っていけるようにやっている」。普段のオフは握るバットも封印し、肉体を根本から見直している。

来季目標は首位打者を掲げ、2500、3000安打も見据える。そのためには来季143試合完走。「今年は試合に出たり出なかったり、が多かった。あとは監督が決めること。(スタメンから)外せないだろ、というくらいまで高めていきたい」。ベテランは15年目、さらに先のシーズンを貪欲に見据えた。【伊東大介】

◆大島洋平(おおしま・ようへい)1985年(昭60)11月9日、名古屋市生まれ。享栄-駒大-日本生命を経て09年ドラフト5位で中日入団。12年に32盗塁で盗塁王、ベストナインにも輝いた。ゴールデングラブ賞は11、12、14~16、18~21年の9度。19、20年には2年連続で最多安打のタイトルを獲得。2000安打は中日生え抜きでは17年の荒木以来、史上5人目。176センチ、75キロ。左投げ左打ち。