西武与座海人投手(28)は28日、契約更改交渉を終えての会見の最後に、球団関係者の呼びかけで「発表」を添えた。

「来年から背番号、変わります。15番でやらせていただくことになりました」

渡辺GMから打診を受けた。「15番を付けるということは、1年間通してローテーションを回ってもらわないといけない。ライオンズのアンダースローとしての15番は大事な番号だよ」。そんな言葉とともに。

黄金時代に“兄やん”と親しまれた、与座と同じアンダースロー右腕の松沼博久氏(71)が付けていたのが「15」だ。

「すごくうれしいことですし、やらないといけない重みを感じています」

軽くなった背中は、けっこう重くなった。

2桁勝利から一転、今季は巡り合わせも悪く、2勝止まりだった。契約更改でも300万円減の来季年俸推定3000万円でサイン。それでも完封勝利を挙げるなど、本格派ぞろいの先発陣のアクセントとして確かに輝いた。

確固とした地位を築くためにこの秋は動いた。「ライオンズが提携している帝京大学さんで動作解析したり、個人でも専門の方のところで動作解析したり。いい兆しが見えたのでそれはすごく楽しみなところです」と新たな境地の自分を探している。

12月はアメリカ、来年1月は沖縄・宮古島。ともにエースの高橋光成投手(26)の自主トレに同行する。

珍しく、年下の投手への“弟子入り”になる。自らお願いした。

「この世界にいると年齢で見られることは多いと思うんですけど、結果が全てと言われることもあって。純粋な結果を出したい気持ちだけでお願いしました」

なぜ高橋光成か。

「長いシーズン、常に結果を残し続ける理由というか、要因、意識の違いというのを知りたいというか。もっと一緒にいることで何か自分と違うところが見つかるのかなと」

サブマリンの投球フォームは変わらなくても、内面も背中の数字も、もしかしたら肉体もリニューアル。2024年に向け「10番台というのは1軍のマウンドに立ってなんぼな番号だと思うので。そこは肝に銘じて、来シーズンやっていきたいと思います」と気持ちをググッと押し上げた。【金子真仁】