日本ハム清宮幸太郎内野手(24)が28日、北海道北広島市内の球団事務所で契約交渉に臨み、3300万円から1100万円増の4400万円でサインした。

今季は2年連続2ケタ弾を放ったが、負傷離脱もあり、1年通した活躍はできなかった。来季は万波、野村との「ロマン砲トリオ」での本塁打王争いを目標に掲げ、8年ぶりリーグ制覇をたぐり寄せる。(金額は推定)

   ◇   ◇   ◇

3人で刺激を与え合い、チームを勢いづける。2年連続の昇給も、清宮に慢心はない。「成績は全然満足できるものではなく、もっとできるかなと思ったシーズンでした」。負傷離脱しながら2年連続の2桁本塁打をマーク。打率もキャリアハイの2割4分4厘で終えたが「ヒットは出ていたが、もう少しホームランを打ちたい」と、1発への強い欲望が、あふれ出た。

今季は1学年下の万波が本塁打王争いを繰り広げた。シーズン通し量産し続けた後輩の存在は、大きな活力。「万波より多く本塁打を打つ。万波がトークショーで40本と言っていたので、それより多く。野村と3人で本塁打争いができれば、それが理想」と、トリオでのタイトル争いを思い描いた。

課題は明確だ。「打球速度は昨年より良かった。もうちょっと角度がついたら。5度ぐらい? そうですね。去年より10度ぐらい落ちていたので」。本塁打は8月27日西武戦が最後。終盤に本数を増やせなかったことを踏まえ、体のメンテナンスも見直す。「異変を感じたらすぐに体を良い状態に保てるように」。技術とケア両面でてこ入れし、コンスタントに結果を出せる準備を整える。

12月は初めて米トレーニング施設「ドライブライン」を訪れる。「ヒントを得られればと思う。自分の欠点とかも見つけられたら」。球団側からは「こんな成績の選手ではないと思っている」と伝えられた。「キヨマンジェイ」砲リーダーとして、客観的リサーチもまじえながら“着火率”を、上げていく。【永野高輔】

◯…江越が契約交渉に臨み1100万円増の3300万円でサインした。今季は自身初のシーズン100試合出場。3月に右手首、4月に左あばら骨を骨折しながらも体を張って出場を続けたことが評価された。自主トレは2季連続で今季2000安打を達成した中日大島と行う予定で「打撃の技術は日本球界のトップだと思う。少しでも近づけるように技術を盗めたら」と意気込んだ。