“スピーチライター査定”は…残念ながら、ありませんでした。DeNA上茶谷大河投手(27)が14日、横浜市内の球団事務所で契約を更改。先発から中継ぎに回り46試合に投げた右腕は、1700万円アップの年俸5100万円をゲットした。「勝ちにつながるポジションではなかった」と自らの役回りを冷静に振り返ったが、5勝3敗4ホールド、防御率2・11と安定した数字を残した。

もうひとつ、貴重な役目を担った。外国人選手とのコミュニケーション役だ。バウアーにはお立ち台での日本語の決めぜりふをたびたび伝授。感謝を込めて「スピーチライター」と呼ばれた。そのバウアーは自由契約となったが、残留交渉が続いている。上茶谷は「一緒にやりたいっていう思いはあります。まだ、球種とか、もっともっと、教えて欲しいことあったので」と来季残留を望んだ。さらに「多分、向こうは日本語を教えてほしいと思う。お互いにメリットあると思います」と真顔で続けた。ウィンウィンの関係で、また戦いたい気持ちがある。

契約交渉の席では「真剣な顔で」スピーチライター役への評価も尋ねたという。しかし、球団の返答は「えー、ゼロでした」。やりとりを明かし、笑わせた。上茶谷のユーモアのおかげで、外国人選手がチームになじみやすかったのは間違いない。(金額は推定)