阪神木浪聖也内野手(29)が打撃の波をなくして波に乗る。ハワイ優勝旅行の真っただ中。青く澄んだワイキキビーチを背景にしながら、自らの打撃を波に例え、打撃の課題帳消しを狙っていた。

「ハワイの波に当たって、(今後の調子を)水平に戻していきます。フルイニングで出ている中野や近本は、悪くても打っているイメージがある。自分もそこまでいけるように突き詰めていけたら」

4、5、8月は月間打率3割超え。下位打線でも打ちまくる、「恐怖の8番打者」としてレギュラーシーズンから勝利に貢献してきた。だが、7、9月の打率は1割台。代わって、開幕遊撃スタメンだった小幡が起用される試合もあり、打撃の波に課題が残った。

本人も打率がひとつの課題と挙げている。目指す数字は打率3割台を維持してシーズンを終えることだ。打撃スタイルは変えず、確実性を高めることにフォーカス。以前から掲げている出塁率アップも念頭に置きながらも「8番にいたら嫌だなともっと相手に思ってもらえるように、技術やいろんなことを上げていきたい」と力を込めた。

ハワイは生まれて初めて。野球の面も頭に入れつつ、サポートしてもらった家族との時間を大切に過ごしている。「家族といる時は家族を優先して。いろんなことを今まで以上に考えて、メリハリをしっかりつけたいなと思ってます」。きっちりオンオフを切り替え、連覇へ向け鍛錬を積む。【三宅ひとみ】