聖なる夜に美声を届けた。日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が24日、エスコンフィールドで行われた「みんなのXmas音楽祭」に参加し、11月に亡くなったKANさんのヒット曲「愛は勝つ」を熱唱した。黒のブルゾン、ジーンズ姿で新球場二塁付近に設置された仮設ステージに登場。球団OB岩本勉氏(52)の弾き語りに合わせ、歌い遂げた。

ほぼぶっつけ本番だった。「緊張感あったっすね。慣れないことってやっぱ緊張しますよね。振り切りました。1試合やったより疲れました(笑い)」。楽曲は約1週間前に決定も、練習は車で移動中に歌う程度。「ちゃんとカラオケに行ったのは昨日じゃないですかね。(カラオケと本番は)ゴルフの打ちっぱなしとラウンドぐらい違ったっす」。岩本氏と合わせたのは本番直前の1回のみで“セッション”を成功させた。

OBの的確な判断に救われた。「本当は歌い出しでボケるはずだったんですけど」。福原みほ、ざきのすけ。ら北海道ゆかりのアーティストに続く登場。プロの歌声に浸るスタンドの雰囲気を察した岩本氏が、予定したボケを“スルー”して歌い出し、最後まで笑いゼロで貫いた。「あれは岩本さんのナイス判断」と、先輩に感謝した。

同学年の北浦、山本拓が今オフ結婚を発表。独身の自分はクリスマスイブをファンにささげるかのごとく、魂のこもった歌声を披露。「1人でも、寂しいとは思ってない。今日みたいに楽しい日もあるんで」。2年連続で行っていたソフトバンク柳田との合同自主トレも、今オフは鎌ケ谷で初めて1人で行う。“孤独”の深みを味わいながら、飛躍の24年につなげる。【永野高輔】

○…清宮が異競技から刺激を受けた。14日まで訪れていた米トレーニング施設「ドライブライン」への武者修行の合間に、NHLの試合を観戦した。「乱闘もあったし、熱いっすよ。めっちゃ刺激を受けましたね。見ている僕たちもあんなに熱くなれる。僕たちも同じような立場。こういう風に見られているのかな、と思いました」。観客の目線で感じた経験を、来季のプレーにも生かしていく。

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