巨人阿部慎之助監督(44)が“原流時短儀式”を継承する。イニング途中の投手交代の際、原前監督はマウンドまで自らが出向き、審判団に交代を告げるメジャー流を今季から取り入れた。阿部監督も「たくさん交代がある時とかは行けないかもしれないし、全部行けるかわからないけど、行ける時は行った方がいいと思う」と継続する姿勢を示した。

試合時間短縮の1つの方策として提案されたものだった。1月の監督会議でNPBの審判団から12球団の監督に時短への取り組みとして要請があり、原前監督が「やれることをコツコツと、だから」と協力する形で始まった。時短と同時に投手とのコミュニケーションにもなる。登板直前の投手への狙いなど確認を直接行うことができる。

阿部監督はコミュニケーション増を歓迎しつつも「だけど難しいところなんだよね。僕が行ったら交代、みたいに思われても嫌だし。ちょっと検討しようかなとは思いますね」と相手との駆け引きも考慮した上で最善策を模索する。必ずしも交代ではなく、続投の場合でもマウンドへ直接声かけにいくことも視野に入れる。試合時間短縮、ひいては野球界の未来のために前向きに検討していく。【小早川宗一郎】