ソフトバンク近藤健介外野手(30)が11日、鹿児島・徳之島で自主トレを公開し、24年型の新打法に取り組んでいることを明かした。打球が前さばきになりすぎる課題修正のために「バットを出すのを我慢」しながら反復練習。主にアマ球界で活躍するコーチに師事し、昨季の本塁打と打点の2冠男がキャリアハイ更新を誓った。

  ◇  ◇  ◇

3冠王も射程圏内だった近藤が、さらに成長を求める。FA移籍1年目だった昨季は26本塁打、87打点。打撃主要3部門で2冠を獲得し、打率3割3厘はトップのオリックス頓宮と4厘差の2位だった。期待通りの成績を残しても、進化への熱意は強まるばかりだ。

「(昨年の)WBC合宿中に初めて見て、めちゃくちゃいいじゃんと思って」

1年前に感銘を受けたのは、主にアマ球界で野球スキルコーチとして活躍する菊池拓斗氏(30)のインスタグラムに投稿された技術指導動画。「それを見たおかげでWBCは打てました。本当です、これ。WBC終わってすぐにメッセージ送りました」。プロ経験者でない菊池氏に、自主トレの臨時コーチを依頼した。

「どうしてもボールに対して手が先行する。手打ちまではいかないですけど、やっぱり体の回転から手に力が伝わってくる。そこまで手を我慢しないといけない。そういうドリルを基礎からやってもらってる」

この日は、体に近い位置で球を捉える打撃練習を反復した。打球のインパクトが前さばきになる課題を修正するために「バットを返すのを我慢する。出すのを我慢する。10回中、いかに同じ打球を多く出せるか」。体の軸をブラさず、安定して快音を響かせるための新フォームで「去年より今年。今年より来年という思いでやっている」。近藤の持つ長打力に打率が上乗せされれば、鬼に金棒だ。

最低限の目標は打率3割、出塁率4割。3割30本100打点も「結果的にそうなれば? そうですね、はい」と意欲。「あとは各打撃部門キャリアハイを目指して。個人(目標)ができればリーグ優勝が近づいてくる。自分の成績をしっかり出せるように頑張りたい」。小久保監督はすでに開幕レギュラーを明言。24年型の新打法で、今季もチームを引っ張る。【只松憲】

【関連記事】ソフトバンクニュース一覧>>