“23年ドラフト組”を盛り上げる。DeNA度会隆輝外野手(21=ENEOS)が12日、都内で行われたNPB新人選手研修会に参加。SNSの使い方やアンチドーピングなどの講義に加え、元阪神の藤川球児氏(43)の講義では名指しで「天才打者」とほめられて大興奮した。元ヤクルトの父博文さん(51)も苦しめられたレジェンド右腕の言葉を胸に刻み、プロの世界での活躍を思い描いた。同研修会には12球団から新人選手121人が参加した。

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度会が思わず有頂天になった。レジェンド藤川の講義中、広島の選手から質問が飛んだ。「嫌な打者はどんな打者ですか?」。藤川氏が回答の中で「DeNAの度会くんは天才的なバッティングをするので…」と名前を出して例に挙げた。度会は突然の出来事に驚きながら、思わず近くの同期と顔を見合わせた。「マジか、俺出た!みたいな。うれしすぎて、(その後の質問の回答は)ちょっとアレ(忘れた)だったんですけど…」と苦笑いした。

火の玉ストレートは強く印象に残る。元ヤクルトの父博文さんとは同じセ・リーグで通算成績は5打数無安打。度会は「父親から『対戦した投手の中で一番真っすぐが速く感じた。分かっていても当たらない』という話を、いつもしてもらっていた」と振り返る。父と藤川氏が最後に対戦した07年から17年後にして初対面し「知っていただけているというだけでもすごく光栄かなと思いました」と感謝した。

“23年ドラフト組”の顔として引っ張る。昨秋のドラフト会議で最多3球団競合の末にDeNAに入団。121人の同期が集まった中でも、持ち前の明るさで存在感を放った。「これから先ライバルになると思うので、切磋琢磨(せっさたくま)して頑張れたら。プロ野球選手は見ていただいている方々に勇気と希望を与えることができる、すてきな職業だと思う。小さい子供から大人の方まで、皆さんに笑顔を与えられる選手になれるように全力で頑張ろうと思いました」。火の玉ストレートをも打ち返す、ビッグスターへ歩み出す。【小早川宗一郎】

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