広島新井貴浩監督(46)が、球団アドバイザーを務める黒田博樹氏(48)の殿堂入りを心底喜んだ。18日、和歌山・高野山の清浄心院で護摩行を実施。先輩の吉報に「本当におめでとうございます。当然だと思いますね」と鼻高々に祝福。「黒田さんは本物のレジェンドだと思います。なかなか黒田さんみたいな選手というか、人は出てこないでしょ。誇らしいです」と興奮気味だった。

2学年差の2人は99年からチームメートで、ともに07年オフに一時チームを離れたが、15年から再びタッグを組んだ。投打のリーダーとして若手を引っ張り、16年には25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献。黒田氏の魅力について「一番はハート。毎回マウンドに上がる時に『今日で投げられなくなってもいい』っていう覚悟を持っていた。1球にかける熱い気持ち、そのハートを一番見習ってほしい」と選手に投げかけた。

04年から21年連続で臨んだ護摩行では、池口恵観大僧正(87)が「今日はちょっと火を強くした」と約1600本の護摩木をたき、2メートルを優に超える火柱と向き合った。終盤で「広島優勝、心願成就」と何度も唱え続け、約1時間30分の苦行を完遂した。

顔は赤く腫れ上がり、意識がもうろうとする中で取材に応じ「恵観先生は今年で88歳になられる中でも現役で毎日死と隣り合わせの護摩行をやられている。自分もまだまだ。『一生、死ぬまで勉強、死ぬまで挑戦だ』という気持ちで頑張っていきたい」。優勝、日本一を目標に「ファンのみなさんをこの護摩行の火のように、真っ赤に燃えさせたい」と決意を新たにした。【古財稜明】

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