ソフトバンク柳田悠岐外野手(35)が年男の誓いを立てた。18日、大分・佐伯市内での自主トレを公開。今季の目標に打率3割、30本塁打、5盗塁を掲げた。屋外フリー打撃では67スイング中15本の柵越えと順調な仕上がり。36歳以上シーズンでの3割&30発到達は、球団では88年の門田博光(南海)以来で福岡移転後では初の快挙となる。たつ年生まれの主砲が4年ぶりのV奪還へ打棒を振るう。

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冬の日差しが差し込み、自然に囲まれたグラウンドで柳田はバットを心地よさそうに振った。屋外フリー打撃では67スイング中15本の柵越え。順調な仕上がりぶりを披露。推定120メートル超えのアーチを右翼スタンドに突き刺し、ベテランの域に達しても衰えを感じさせない。今季の具体的な数字については、テレビカメラ8台を前にして力強く言い放った。「納得のいく個人成績を残したい。3割30本でいきます」。18年以来の打率3割、30本塁打を照準に定めた。

昨季は9年ぶりに全試合出場を果たし、打率2割9分9厘、22本塁打、85打点をマークした。パ・リーグ最多の163安打を放ち、ベストナインにも選出。小久保監督からはすでに24年のレギュラー確約も「そんなのは分からない。気が変わるかもしれない。使っていただけるように、しっかり準備する」と慢心はない。36歳以上シーズンで3割&30発は球団では南海時代だった88年の門田博光以来。福岡移転後では初の快挙となる。「達成できれば万々歳」と気合十分。確かな結果を追い求めていく。

打撃面では大台を掲げる一方で、足ではプチ目標の達成を狙う。「盗塁王は無理なので…。143試合に出場して5盗塁。ガチで目指します」と真剣なまなざしで“ギータ節”をさく裂させた。14年にはキャリアハイとなる33盗塁、トリプルスリーを達成した15年は32盗塁の実績を持つ。ただ、直近では「盗塁数は年々減っている。悔しいとかではなくて、ビビって走ってなかった。5盗塁くらいはしたろかなって思ってます」と1盗塁のみに終わった昨季からの上積みを誓った。

辰(たつ)年生まれで、プロ14年目を年男として迎える。「優勝して、たつ年を終わらせたい。イメージは昇り竜。登っていきます」とリーグの頂点のみを見据える。頼れるチームの主砲が4年ぶりの覇権奪還へ、打って走ってチームをけん引する。【佐藤究】

◆満36歳以上の年間打率3割30本塁打 球団では南海時代の門田博光のみ。39歳の87年に31本塁打・3割1分7厘、40歳の88年に3割1分1厘・44本塁打を記録した。89年の福岡移転後では例がない。球界全体で見ると、10年に3人が達成した。38歳の和田一浩(中日)3割3分9厘・37本、37歳の小笠原道大(巨人)3割8厘・34本塁打、36歳のラミレス(巨人)3割4厘・49本塁打。

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