阪神の球団本部付スペシャルアシスタントを務める藤川球児氏(43)が、連覇を目指す虎の投手陣に「ノリノリのススメ」を説いた。来訪している沖縄・宜野座の1軍キャンプ地で8日に取材対応。

05年リーグ優勝経験者は、V翌年のキャンプのポイントに「乗っていくことでしょうね、今の気持ちに。あまり止まらず、そのまま乗っていくことがベスト」と力を込めた。

勢いそのままにいけ-。問題なく背中を押せるのには、理由がある。プロ入り後2年間は1軍未勝利で、3年目の昨季にブレークした村上を例に挙げ「ちゃんと下積みをしてるから。ちゃんと乗っていっても問題ない」と言い切る。

「ルーキーでガンと行っても、ぶつかった時に止まれない。そういう部分では大竹投手とか村上投手は、そうではない」

現役ドラフトでソフトバンクから移籍してきた大竹は昨季12勝。村上とともに、ブレーク翌年の“2年目のジンクス”は、下積み期間につくった引き出しがあれば乗り越えられると太鼓判を押した。

自身も高卒7年目の05年に花開いた。80試合に登板するフル回転ぶりだった。だからこそ、説得力が違う。「酸いも甘いも知っている選手」に強さを感じ「石井選手とか。独立リーグから入って、それまでに波もあったはず」。雑草魂を持つ男たちなら、立ちはだかる壁をぶち破れると確信する。

自身は06年にリーグ連覇を逃した。ブルペン陣に故障者が出たことが敗因としたが、今年の虎には「今、あの時の組織より強いんじゃないかと思う」と選手層の分厚さを感じている。さらに、恩師の岡田監督にも「おごりが全然ないでしょ。やっぱりリーダー。あの器量」と連覇の予感を感じ取る。秋の甲子園で、楽しみな結末を見届ける。【中野椋】

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