ヤクルト元監督の古田敦也氏(58)が11日、「野村の教え」の継承を改めて誓った。2月11日は、南海(現ソフトバンク)で捕手兼任監督を務め、ヤクルト、阪神、楽天でも指揮を執った野村克也元監督(享年84)の命日。沖縄・浦添キャンプの臨時コーチを務める同氏は「このスワローズというチームが90年代強くなったのは野村監督のおかげだと思いますし、個人的にも大変お世話になったと言いますか、非常にいろいろ教えていただいて僕も成長できて、今に至ってるかなと思ってます」と5回忌の日に、思いを巡らせた。

第3クール2日目のこの日、ウオーミングアップ前に同氏を始め、高津監督、選手、スタッフらが、グラウンドの右翼線上に並び、帽子をとって黙とうをささげた。死去から4年がたった。同氏は「野村監督といえば、ID野球とか言われてデータ重視とかいうのあったんですが、基本的には考える野球と言いますか、野球っていうのは、1球1球、間があるんでね、その間に、いろんな心理状態、ピッチャーも、バッターも変わるんで、そういうところをしっかり抑えて、先回りして、考えて、勝っていこうと、そうすると、こう弱いチームでも勝てる。まあ、弱者の戦略なんてね、ご本人もよくおっしゃってたんで、ま、当時ね、ヤクルトも弱かったチームが本当に強くなりましたし」と懐かしんだ。

教え子として、そのイズムを絶やさない。「偉大な選手であり、偉大な指導者だったわけでありますから、僕ら含めてね、皆さん忘れないように、伝えていかないといけない。日本のプロ野球にとってね、大切な方だったと思うんでね、我々、教え子がここにはね、嶋(ヘッドコーチ)もいますからね。一応、僕は長男、(阪神元監督の)矢野が次男、嶋が三男って言われてんのかな。野村三兄弟と言われて、その長男と三男がいますんで。ぜひね、特にヤクルトですからね、その思いをつないでいきたいと思っています」とかみしめた。

【関連記事】ヤクルトニュース一覧