ゴジラ先生がホームランで授業を締めくくった。巨人松井秀喜臨時コーチ(49)が宮崎キャンプ打ち上げとなる14日、5日間の短期講座を終えた。全体練習終了後。補講で自らバットを握った。フリー打撃で打席に入った。14スイング目。快音を残し、打球を右翼ポール際スタンドに運んだ。

大喜びで両手を掲げた。「感触はよかったです。ファンサービスの一環としてやりました」とギャラリーをわかせた。9日の宮崎入り時はフリー打撃の実演を「今年50歳ですよ、私」と断っていたが、最後の最後にファンサービス精神がうずいた。

10日にレッドカーペット入場で始まったゴジラ塾。背番号55を受け継ぐ秋広には身長2メートルを考慮し、構えた時のトップの位置を下げるよう助言した。坂本には「3000本安打」の期待を込め、岡本和には「立場も変わった。しっかり大黒柱だから」と背負う役割を求めながら、打撃論を伝授。2軍にも足を運び、幅広く指導した。「選手たちと意見交換することができた。いい形で背中を押すようになっていればいい」と濃い時間を過ごした。

6年ぶり4度目の臨時コーチを終え、「今度、また(阿部)慎之助監督がいつか呼んでくれると思うので、その時にまた来ます」と再就任も予告した。「私が願うことはジャイアンツが優勝すること。シーズンは毎日、試合がある。一瞬たりとも無駄な時間はない。日々の勝利を目指して戦う姿を期待してます」。熱い巨人愛を持ちながら、教え子の躍動を見守っていく。【上田悠太】

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